2016年11月27日

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私たちが女子力にもやっとする理由

溝井萌子(ReDEMOS / 大学生)


女子力低いね。

 

このような言葉を、私たちは日常でよく耳にします。女として価値があるという意味で使われる女子力という言葉。では、私たちが社会に求められている、女としての価値とは、一体何なのでしょうか。

 

女は美しくあるべきで、いつでも化粧はばっちり、どんな時でも綺麗でいることを求められます。けれど化粧をする暇がなく、電車の中など人前で、いざ化粧をしようものならみっともないと眉をひそめられます。

 

若い時は可愛く従順で素直な女の子であることを求められ、年齢を重ねてからは、可愛いだけじゃだめだ、年相応のいい女になれと言われます。家庭的、穏やか、優しいといった個性が女子力という言葉にすり替えられ、それが全ての女性に強要されます。やっぱり結婚して子どもを産まなきゃね。というプレッシャーが、かけられます。飲み会に参加すれば、サラダを取り分けたり、お酒を注いだり、男性を気遣うことが求められます。年上の男性と話す時は、たとえ、自分がその話題について彼より知識があったとしても、私は無知です。という顔をして話を聞いていなければなりません。

 

このようなイメージを強要されることは、私たちにとって日常茶飯事です。多かれ少なかれ、女性なら誰しも、1度は経験したことがあるでしょう。男性も、このような女性の姿を、きっと見たことがあると思います。このイメージは社会の中に余りにも一般化、かつ、浸透しています。嫌だな、と感じたとしても、それを口に出すことは、女性にとって簡単なことではありません。

 

なぜなら、女子力低いね。と言ってくる人たちには、それが女性に対する強要であり、抑圧だという意識も、悪気も、全くないからです。ほんの話のついでに、この言葉を口にします。むしろ、自分はその女性のためにアドバイスをしているのだ、と考える人もいるでしょう。

 

でもちょっとだけ、考えてみてください。

 

女はこうあるべきというイメージを押し付けられる中で、そのイメージに沿うように努力する女性は多いでしょう。そのイメージの中で生きることがどれほど息苦しいか。段々そのイメージに追い詰められて女子力がない私はだめなんだ。という気持ちにすら、陥ります。本当はそんなこと、全くないのに。

 

今年も、女性のイメージに関することが、たくさん問題になっています。都会の女はみんなキレイだ。でも時々、みっともないんだ。というフレーズで、女性が電車内で化粧することを批判した東急電鉄の広告。25歳からは女の子じゃないイイ女めざそう頑張っている様子が顔に出ているうちはプロじゃないと謳う資生堂インテグレートのCM。これらはいずれもネット上で炎上しました。これらのメディアの根底に、上で述べたような女性イメージが押し付けられている、と多くの人が感じ、声をあげたからです。

 

また最近では、ジョイセフと電通が製作した新・女子力テストの動画が話題となりました。本当の女子力って何だろう?と問いかけ、女性に、女性の体や避妊に関する質問をして、不正解なら上から粉を浴びせるという演出がなされました。確かに、女性が自分の体について知っておくことは、言うまでもなく重要です。けれど、パートナーに避妊を求めることができるという問いに、NOと答えた女の子に粉を浴びせるのは、正しいことなのでしょうか。どうして彼女がパートナーにNOと言えないのか、何が彼女をそうさせているのか。そこの部分を無視して、自分の体に関する知識を持たない人は、女子力が低い。と言われても、それは新たな女子力の押し付けでしかありません。

 

こうやって考えてみると、女子力、女子力….って言っているのが、何だか馬鹿らしく感じてきませんか?

 

私たちは、押し付けられた女子力を高めることよりも、自分らしく生きていくことを、望んでいます。自分がこうありたいと望む姿を、自分の力で一歩ずつ実現していくことを、望んでいます。

 

女性であろうと、LGBTQsであろうと、あるいは男性であろうと、すべての人が同じように思っているはずです。それならば、目の前にいる誰かをありのままの個人として、受け入れていくほうが素敵ではないでしょうか。

 

そうは言っても社会の常識は、簡単には変わらないって? それはそうかもしれません。でもあなたの今日の振る舞いが確かに常識を変えていくはずです。

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